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2006年8月28日 (月曜日)

SF映画としての『日本沈没』

 この週末は映画『日本沈没』を観た。今、映画館でやってるやつじゃなくって、30年前の作品。

日本沈没 主演は藤岡弘(まだ「藤岡弘、」になる前の)。さらにヒロインはいしだあゆみ、ってことになってるんだろうか。でも、この二人の登場シーンは一般的な主役といわれるようなほどない。

 人間ドラマをうたっている、2006年版とはたぶん大きく違うんだろう(06版は未見なのだ)。日本が沈没するメカニズムがかなり詳細に語られており、さらに政府はどのような対応をとるのか(とったのか)、というあたりが見どころになっている(と、思う)。

 沈没に至るまでのパニック映画的な映像はしっかり作られている。時代的な問題からか、特撮は最近のCG満載のリアルな映像と比較すると、けっこうしょぼい。ミニチュアを多用したまるで怪獣映画的なもの(東宝製作だから当然だ)。「いつ、怪獣が出てくるのか!」と期待してしまうような映像だ。いや、これは当時としては(世界的にも)最先端だったんだろうな、とも思わせるけれども。

 地震とそれに起因する火災。そこで死んでいく(死んでしまった)人々の描写はかなり残酷でリアル。特撮よりもこっちのほうがすごいと思った。

 ヒューマニズムにおぼれることなく、冷静に描いている感じはパニック映画としてちゃんとしてるなあ、と思った。でも、感情移入するのはちょっとつらいかもー。というのも本音。ハードなSF映画、として捉えたらいいんだろうなあ、と思った。先述の政府の対応とかね。ちなみに、総理大臣は丹波哲郎だ。

 06年版では豊川悦史が演じる科学者は小林桂樹。これがけっこうよかった。小林桂樹といえば、おじいさんという印象しかなかった(あの携帯電話とか)のだけど、これがぜんぜん違う。かなりアウトローかつワイルド。科学者とは程遠い感じ(それがまたいい)。無精ひげでいつもやぶにらみの難しい顔。それでもって勝新太郎テイストのワイルド&ダーティさである。そうか、こういうキャラクターもできる俳優だったんだなあ。新発見。感動した。

 エンディングはハッピーエンドではぜんぜんない。あの世界にはならないでほしいなあ、といういやーな感じ。これもまあ、SF映画としては正解なんだろうと思う。現代ではありえないのかもしれないけど。

 演出はちょっとおかしいけどね。夏八木勲の伏線になるようなセリフがあるんだけど。これがエンディング付近で感動的なシーンでもう一度出てくるんだろうなあ、と思うとぜんぜん出てこない。ほったらかし(まあ、こっちの読みが外れた、みたいなことかもしれないけど)。あと、世界中の映像が出てくるんだけど、これが静止画をパン&ズームしてるだけ。しかもどっかから借りてきたような写真を使ってる。そこはちゃんとロケ行こうよ。さらに、溶岩が海に流れ出るシーン。同じカットが3回出てくる。使いまわしもしょぼい。

 当時はかなりの予算を使った映画、いわゆる大作、みたいに言われているのだけど、それには懐疑的になってしまった。金のかけどころ間違った?

日本沈没 ナビゲートDVD まあ、とても楽しめたので、06年版と比べてみたいとも思った。ちょっとだけ。
 まあ、06年版は来年テレビで見るかあ、って感じなんだけども。
 だって、ヒューマンドラマなんでしょ?

日本以外全部沈没―パニック短篇集 それよりも原作読まないと。とは思った。
 さらに。筒井康隆の『日本以外全部沈没』は観ておこう、と思っている。そりゃ観るよね。公開いつだっけ。


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